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25年度南九州高校陸上第1日

福(沖永良部)、南九州を制す!・男子砲丸投

 25年度全九州高校総体陸上南九州地区予選第1日は6月13日、熊本市のえがお健康スタジアムであった。鹿児島勢では男子砲丸投の福龍太郎(沖永良部)=写真=(※写真は県総体時のもの、以下同じ)が14m24を投げて優勝。南九州1位でインターハイ出場を勝ち取った。

 男子五千競歩では県大会2位だった中村颯(松陽)=写真上=が優勝。

 女子やり投は德田仁琴(鹿児島商)が42m17を投げて南九州の頂点に立った。

 男子走高跳は畝地雄大(鹿児島南)がただ1人、2mを越える2m04で優勝だった。第2日は14日、同会場である。各種目6位まで(※男子競歩は5位、女子ハンマー投は4位まで)が全国大会(7月25日―29日・広島)に出場する。

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鹿児島5位からの逆襲 福(沖永良部)・奄美新聞掲載

 県総体は5位だった福が南九州の頂点をつかみ、目標だったインターハイの切符を手にした。振り返ってみれば、県5位はこの日優勝するための「布石」だった。あの時は1投目で13m31を投げた時点で、6位以内の南九州への出場権は手中にできると考え、「順位」より「記録」を狙う投げを意識した。

 普段離島にいる福が「大舞台で思い切り投げる感覚をつかめる貴重な機会」(上村拓也監督)ととらえた。ファールを恐れず、回転のスピードを上げた。記録を「置きにいく」(福)ときはフィニッシュの後、足を後ろに残すが、「そのまま自分自身が前にいく」感覚で記録を狙いにいった。県総体では5投目まで3位だったが、6投目で2人に記録を上回られ5位。表彰台を逃したが、最後の6投目はファールだったものの、記録自体は14m台に届いていた。その感覚を持ちつつ、ファールにならない身体のコントロールを南九州までの約3週間で磨いた。前日の公式練習でその感覚をつかむ。当日は試技前、雨が降っていた。雨に濡れて感覚が狂うのを防ぐために、試技直前の公式練習で投げる以外の練習もしなかった。

 2投目で14m24投げた時は「今までやってきたことが全てはまった」感覚だったという。残りの試技でそれ以上の記録は出せなかったが、5投目に14m11と2度14m台を出し、6投中ファールは1回だけ。5回のアベレージも13m85と14mに迫る安定した試技だった。

 「ここはあくまで通過点」と優勝にも浮かれる様子はない。7月末、福にとって最初で最後のインターハイは「出るだけで終わりの大会にしたくはない」と意欲を燃やす。狙うは「15m台、あわよくば16m台を投げて全国上位で争いたい」と大きな「野望」が既に芽生えていた。

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