遠矢(皇徳寺)、31年ぶりの大会新!・男子共通八百
迫田(武岡・走高跳)、新穂(出水・走幅跳)ら、全国標準突破!



2025年度鹿児島県中学総体陸上第1日は7月19日、鹿児島市の白波スタジアムであった。男子共通八百では遠矢怜唯(皇徳寺)=写真上=が1分57秒47を出し、1994年に瀬戸口明浩(桜丘)が出した大会記録を31年ぶりに塗り替え、全国大会出場標準記録も突破した。男子共通走幅跳では新穂悠(出水)=写真中=が6m64、同走高跳では迫田大輝(武岡)=写真下=が1m90で全国標準を突破した。このほか男子共通二百の谷山蒼空(紫原)、若松瞬(天保山)、女子同の村田愛衣紗(ナンバーワンク)、女子共通走幅跳の山田心々和(舞鶴)が標準記録を突破した。最終日は20日、同会場である。標準記録突破者が全国大会(8月17―20日・沖縄)、2位までが九州大会(8月8-10日・鹿児島)に出場する。

ラストチャンスで夢舞台つかむ!・新穂

男子共通走幅跳 ①新穂悠(出水)6m64=標準突破 ②松元晴(阿久根)6m52 ③細山遥斗(鹿大附属)6m48
最終6回目、祈るような気持ちで5回目に続いて2度目の手拍子を会場に求めた。「何も考えていなかった。助走、跳躍、全力でやるだけだった」と新穂は言う。手拍子に背中を押されたように手ごたえのあるジャンプができた感覚はあった。あとは記録だけだ。
フィールドに跪き、祈るような視線を表示板に向ける。6m64。標準記録6m60を見事に突破し、夢の全国大会への切符を手にした。歓喜を爆発させるとチームメートが駆け寄って喜びを分かち合う。「ずっと全国大会に出たいと思っていた。指導してくれた小田原先生や、支えてくれた人たちのおかげ」と感謝の気持ちがあふれ、涙が止まらなかった。

「中2の時に追い風参考だったけれど6m30を跳んだ。標準を切れる力は持っていたが不器用でなかなかクリアできなかった」と指導する小田原秀樹監督は言う。標準を切るラストチャンスの大会。1回目は5m91しか跳べなかった。なかなか思うような記録が出ない中で「会場に手拍子でも求めてみろ」とアドバイス。5回目、初めて手拍子を求めたら6m58の記録が出た。標準まであと2㎝。チャンスはあと1回だったが、最後の、最後のチャンスで夢を叶えることができた。「不器用だけれども、彼が地道にコツコツと頑張ってきた成果」と賛辞を惜しまなかった。新穂は「全国ではもっと良い記録を出して、応援してくれた人たちに恩返ししたい」と8月の沖縄への想いを馳せていた。
フォトグラフ集

女子2年八百 ①竹之内心春(紫原)2分19秒60 ②本門美聖(第一鹿屋)2分20秒14

女子3年八百 ①山口優月希(隼人)2分18秒43 ②今村心春(鴨池)2分19秒46

男子共通三千 ①橋口太賀(高山)8分57秒20 ②小川泰生(帖佐)8分58秒54