米永(鹿工)、21年ぶりの大会新・男子五千
鹿児島勢、2種目で大会新!・荒木(女子八百)、橋元(男子四百H)



第69回鹿児島県高校新人陸上大会第2日は9月18日、鹿児島市の白波スタジアムであった。男子五千では米永侑悟(鹿児島工)=写真上=が14分30秒93で優勝。森賢大(鹿児島実)が持っていた大会記録を21年ぶりに塗り替えた。女子八百は1年生の荒木美伊奈(鹿児島)=写真中=が2分09秒31の大会新記録で優勝。男子四百障害の橋元翔琉(同)=写真下=も52秒93の大会新記録を樹立しての優勝だった。最終日は19日、同会場である。各種目3位以内が九州大会(10月10―13日・沖縄)に出場する。

ラスト4周でスパート・米永

男子五千 ①米永侑悟(鹿児島工)14分30秒93=大会新 ②中島陸斗(鹿児島城西)14分54秒23 ③常田励羽(鹿児島実)15分02秒10
ラスト4周でギアを切り替え、スパートをかけた米永がランキング1位の実力を発揮した。21年ぶりの大会新記録だったが「1位になることしか考えていなかった。大会新記録は自分でも驚いています」と目を丸くしていた。
スタートから3000mまでは常田が先頭で引っ張り、米永や中島、林(鹿城西)、鹿工、鹿城西のエースがピッタリマークして追いかける展開だった。ラスト4周でのスパートは、ライバルたちに「勝つために描いていた」作戦通りだった。当初は1周70秒ペースで進んでいたレースが、中盤を過ぎて73秒まで落ちたが、ラスト4周手前で68秒のスピードに上げると、ついてこられるライバルはいなかった。
昨年の県高校駅伝、1区で3年生の先輩たちを退けて区間1位を獲ったことで、チームは勢いづき、鹿工の都大路初出場、公立校56年ぶりの快挙を成し遂げる原動力になった。この経験は「力のある上級生が相手でも自分は負けない」自信を持つきっかけになった。力みなく、スムーズに前進できる独特な特徴あるフォームは「特に意識したものでなく、いろいろ工夫していたら自然とそうなった」。この日出した大会新記録は「どんなレース展開でも対応できる」自信を植えつけてくれた。