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奄美春秋

 今年のプロ野球ドラフト会議では鹿児島県内から3人の高校生が指名された。3人ともこの夏までの県大会で折に触れて見てきた。これからじっくり鍛えてプロの世界で羽ばたくことを期待したい◆ドラフト当日、テレビで注目選手を取り上げた番組を見た。ここにたどり着くまでいろんな人生の物語があったことを、ピックアップし、感動のストーリーを紹介する。指名されるだけでも「選ばれた」人たちであることは間違いないが、大切なのはここが「ゴール」ではなく、「スタート」だということだ◆これまで筆者も県内でプロに指名された瞬間に度々取材したことがある。指名の喜びやこれまでの支えに対する感謝、プロでの夢を語り、チームメートに胴上げされる瞬間をカメラに収めた。まさに人生の「晴れ舞台」。ただ、こののちプロの世界で活躍し、この時以上にスポットライトを浴びた選手はどのくらいいただろうか。その数は決して多くない。プロで実績を残し、息長く活躍し続けられる選手になるのは、更に難しく狭き門であるということだ◆ドラフトにまつわるドラマや、メディアの取り上げ方に接していると、指名される時点を「ゴール」勘違いさせてしまう扱いをしていないかと自省する。難関大への合格や大企業への就職自体が目的化され、「入口」を過度にありがたがる日本人のメンタリティーが透けて見える。大切なのはその先で何を成し遂げたいかを明確に持ち、努力し続けることだ。

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