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奄美春秋

 先日、甲突川沿いのライオンズ広場であった「いのちのまつり」に行ってきた。県内の有機農業を推進する団体などが主催となり、毎年、秋の収穫の終わったこの時期に命の恵みに感謝する行事として開催されている◆テントが並び、有機農業で作られた米、野菜の販売をはじめ、食事を楽しめるブースなどもある。袋詰め放題のサツマイモが500円。子どもたちが袋一杯に詰めた後、お店の人が追加で数本と余っていたミカンをおまけしてくれた。初対面のお店の人とちょっとした会話で盛り上がるのも楽しい。最近はスーパーに行ってもセルフレジで人と会話をせずに買い物も済んでしまう。昔ながらの市場感覚で、人と人との触れ合いを楽しむのも一興だった◆合鴨の解体ショーをやっていた。無農薬でお米を作るために働いてくれた合鴨たち。殺して食べるというのは残酷な気もするが、人間すべからく、他の生物の命をいただいていかなくては生きていくことができない。それは動物も野菜も同じことである◆処理され、加工された後のものを食べているだけでは「命をいただく」実感がわかない。解体しながら心臓や肺、腸、肝臓、生きていた時そのままを直接見ることでそのことに思い至る。食事の前には必ず「いただきます」と言う。命をいただき、私たちは生かされているということへの感謝の言葉。子どもたちにだけでなく、大人にとっても大切な実学の場になった。

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