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奄美春秋

 「松澤先生、来ているかな」。試合終了直後、国立競技場の空を見上げた神村学園・有村圭一郎は高校時代の恩師・故松澤隆司総監督に想いを馳せた。全国高校サッカー選手権で初優勝、史上6校目となる夏のインターハイと合わせた2冠、鹿児島勢としては鹿児島実以来21年ぶりの全国制覇を成し遂げ、恩師から受け継いだ「強い鹿児島を取り戻す」の志を果たした◆早い時間帯での先制点、PKを止められた悪い流れを払拭する追加点、ピンチをしのいだ守備、終了間際のダメ押し点…決勝戦の内容はこれまで磨き上げた神村学園らしい攻守に力強いサッカーが凝縮されていた◆「強い鹿児島」で思い返すのは35年前の決勝戦。松澤総監督率いる鹿実が鹿児島勢初の決勝に勝ち進んだ。国見(長崎)に敗れて全国制覇は果たせなかったが、前園真聖選手らのちにプロに進んでJリーグ草創期のタレントを多数輩出した。神村学園の竹元真樹総監督はこのときの主将だった。それから5年後に全国初制覇を成し遂げる。有村監督はこの時の鹿実のメンバーである◆30年前、鹿児島勢初の全国制覇は静岡学園との同時優勝だった。2度目の全国制覇となった21年前は、市立船橋(千葉)にPK戦で勝利して、単独優勝を成し遂げた。90分内で決着をつけたのは今回の神村学園が初めて。松澤総監督の残した「宿題」を教え子が克服した。天国の恩師も、国立の空で感無量の想いで見守っていたことだろう。

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