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球夏2025第4日

鹿児島・今村、1安打完封!

 第107回全国高校野球選手権鹿児島大会第4日は7月8日、鹿児島市の平和リース、鴨池市民、両球場で1回戦4試合があった。1回戦注目の好カードだった国分中央VS鹿児島戦は鹿児島のエース今村大翔(3年)=写真=が1安打完封の1対0で勝利した。指宿商は4対2で曽於に競り勝った。鹿児島工、加治木のシード勢はコールド勝ちだった。第4日は8日、両球場で1回戦4試合がある。

◇8日の結果

・1回戦(平和リース) 鹿児島工 18―1 連合③(5回コールド)  鹿児島 1―0 国分中央

・1回戦(鴨池市民) 加治木 10―0 ラ・サール(5回コールド)  指宿商 4―2 曽於

※連合③=大口・鹿第一・蒲生・串良商

◇9日の試合

・1回戦(平和リース) 9:00 市来農芸VS出水工  11:30 川薩清修館VS奄美

・1回戦(鴨池市民) 9:00 鹿屋中央VS種子島中央  11:30 川内VS枕崎

好投手対決、今村に軍配!・鹿児島

 鹿児島・今村大翔=写真上=、国分中央・川瀬聖智、県下を代表する屈指の3年生右腕同士が、火花散る見応えある投手戦を繰り広げた。

 鹿児島は1回裏、二死一二塁から5番・大須琉生(3年)が左前適時打で先制する。その後も鹿児島が押し気味に試合を進めるが、追加点がなかなか奪えない。「これは1点もやれない試合になる」と予感した今村。自分の仕事は「0点に抑えること」とアラート感が高まる。並の投手ならそれが力みや気負いにつながるところだが、今村は最後まで淡々と表情を崩さず、完封というミッションを完遂した。

 完封するために心掛けたのは「自分の投球をする」こと。130キロ台後半の直球と、タイミングを外すチェンジアップなどの変化球を織り交ぜた緩急で、粘り強く、丁寧な投球を心掛けた。国分中央の最重要打者、4番・豊田悠馬(3年)からは4打席で3三振、1内野ゴロと完璧に封じた。最後の9回表一死の場面では、外角ギリギリ一杯の135キロ直球見逃しで2ストライク目をとり、内角117キロのチェンジアップで空振り三振に仕留めた。

 「好投」という点では川瀬も引けを取らない。「今までの自分なら、序盤の出来が悪いと修正できなくて負けることが多かったが、チームを信じて投げて立て直すことができた」という。

 両エースの好投に両チームの守備も好守で盛り上げた。

 鹿児島の右翼手・平川龍主将(3年)は2、3回、好捕で今村を助けた。遊撃手・山下天汰(3年)は今村が捕れなかった打球を何度もカバーした。「あんな守備ができるチームじゃなかったんですが…」と上之薗大悟監督もその成長ぶりに脱帽するほどの堅守で今村を助けた。

 国分中央の野手陣も負けていない。8回裏無死一二塁、1点でも追加点をやってしまったら勝機いよいよ厳しくなる場面で、二塁手・柳田大志(3年)、遊撃手・濵邊一護(3年)で4―6―3の併殺を成功させた。捕手・稲田煌志(3年)はキレがありすぎてワンバウンドしてしまった川瀬のスライダーを、身体を張って止めて、後ろにそらさなかった。 好投手対決の軍配は今村に上がったが「2年半、この仲間と野球をやってこられて本当に良かった」と川瀬は胸を張って言い切った。今村の次の相手はシード鹿児島工。「2年前の1年生大会で負けた相手。悔しさを晴らしたい」と次戦に向けての意気込みを語っていた。

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