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球夏2026第5日

徳之島、1安打完封!

【1回戦・加治木工ー徳之島】加治木工打線を1安打完封した徳之島のエース長尾=スミゼイパーク

 第108回全国高校野球選手権鹿児島大会第5日は7月8日、鹿児島市の平和リース、スミゼイパークの両球場で1回戦4試合があった。第8シード徳之島はエース長尾が1安打完封するなど危なげない試合運びで5―0と完封。第3シード樟南、屋久島、伊集院がコールド勝ちだった。第6日は9日、両球場で1回戦4試合がある。

◇8日の結果

・1回戦(平和リース)

樟南 16ー0 開陽(5回コールド)  屋久島 12ー0 明桜館(5回コールド)

・1回戦(スミゼイパーク)

徳之島 5-0 加治木工  伊集院 8-1 甲南(7回コールド)

◇9日の試合

・1回戦(平和リース)

9:00 指宿VS国分中央  11:30 鹿児島城西VS鹿児島高専

・1回戦(スミゼイパーク)

9:00 加世田VS鹿児島商  11:30 尚志館VS鹿児島玉龍

春からの成長を示す・徳之島(奄美新聞掲載)

【1回戦・加治木工―徳之島】1回表徳之島一死一二塁、4番・長尾の左前適時打で二走・正岡が先制のホームを踏む=スミゼイパーク

 【評】徳之島は初回、一死からエラーを皮切りに連打を浴びせ、4番・長尾の左前適時打、6番・野中の犠飛で2点を先取する。エース長尾は初回を三者凡退と上々の立ち上がり。頭脳的な投球で相手打線に的を絞らせず、1安打完封した。打線は二回以降追加点を奪えなかったが八回、二死二三塁から7番・西田の左越え2点適時次二塁打、9番・太村の左翼線二塁打=写真下=で3点をダメ押し。攻守に力強さを発揮し、5―0で危なげなく完封勝ちした。

 徳之島が春以降の成長ぶりを随所に発揮し、攻守に力強く夏の初戦を突破した。

 加治木工とは春の初戦で対戦している。勝ってはいるが、3安打に封じられ、1点差の辛勝だった。シード校で雪辱に挑まれる重圧よりも「危機感をもってこの試合にむけてやってきたことがかえって良かった」(藤崎康平監督)。打球の方向は決めず、各打者は「自分のスイングで強く打つ」(嶋田雄心主将)ことを徹底。初回に3番・嶋田主将が初安打で口火を切り、3連打を浴びせ2点先取したことで「落ち着いて試合を進められた」(藤崎監督)。得点は5点だったが、14安打と春を大きく上回った。

 エース長尾涼を中心とする守備も安定していた。「1人1人の打者をよく見ながら投げることができた」と長尾。初回に140キロを計測するなど序盤から飛ばしたが、二回以降は相手が「打ってこない」と読むと出力を抜いてカウントを稼ぐなど、イニング毎に配球を工夫。捕手・川畑とベンチでも、マウンドでも細かくコミュニケーションしながら、微調整を加えていた。終わってみれば被安打1、118球の危なげない完封劇。守備も無失策で「守り勝つ野球ができた」(藤崎監督)。

 反省点は14安打しながら5得点しかとれなかったこと。序盤、先の塁を意識するあまりライナーで併殺をとられるなど、打つことよりも走塁のミスが影響した。2回戦までの修正点である。次戦の相手は松陽。昨夏の初戦で悔しい敗戦をして「自分たちのスタート」(嶋田主将)となった相手だ。「優勝」という大きな目標はあるが「まずは目の前の相手に全力で自分たちの野球をして一戦必勝」を2回戦以降も淡々と続けていくだけだ。

チームに「勢い」を!
徳之島・西田奨三塁手(熱球譜・奄美新聞掲載)

 「試合前は緊張している様子だった」と藤崎康平監督は言う。だからこそ「最初の打球が西田に飛んでくれないか」と望んだ。指揮官の「願望」通り、最初の打球が三塁線に、強いゴロが転がる。西田が意識したのは「冬の間守備を鍛えるために基礎を徹底してやってきたこと」。姿勢を低く「目線と、グローブと、ボールが一直線に見えるように」して危なげなくゴロをさばき、最初のアウトをとった。

 六回、先頭打者が四球で出て、ベンチから伝令が出た。「無理せず、アウト1つずつとっていく」との指示。次打者の送りバントの打球が目の前に転がってきた。指示通りなら一塁送球で一死二塁OKの場面だったが「打球が速かったから二塁でアウトをとれると思った。送球がそれても(遊撃手の)竹下さんがさばいてくれると思った」と思い切って二塁に送球してアウトをとった。「攻めるのが徳之島の野球」を体現したプレーだった。指示とは逆だったが「西田が自分で判断した」ことを藤崎監督は喜んでいた。

 打席では一、六回と好機の場面で凡フライと良い所がなかったが、八回二死二三塁の好機で、汚名返上の一打を放つ。1ストライクからの2球目、内角低めの直球を「自分のスイングで思い切り引っ張った」ら左翼頭上を越える2点適時二塁打=写真=になった。

 昨秋は守備で敗戦につながるエラーがあっただけに、冬場から徹底して練習した成果を夏の大事な初戦で示すことができた。攻守で自分の仕事をこなし「チームを勢いづけることができた」のを何より喜んでいた。

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