レブナイズ、無念!
力尽き準決勝進めず

男子プロバスケットボールのB2リーグ24―25シーズンのプレーオフ(PO)準々決勝第3日は5月5日、3試合があった。鹿児島レブナイズは鹿児島市の西原商会アリーナで、東地区3位の信州ブレイブウォリアーズと対戦。73―91で敗れ、準決勝進出を逃した。
マットが前日の負傷で欠場。長身選手を欠く苦しい布陣の中、レブナイズはスピード、運動量の全員バスケットに活路を見出そうとした。序盤は狙いがはまってリードできたが、時間とともにリバウンドで差をつけられ、相手の勢いを止められず、18点差で敗れた。今季8年ぶりにB2に昇格したレブナイズは、B1昇格のPOに進んだが、準々決勝で敗退。今季の全試合を終えた。
◇PO準々決勝
レブナイズ 73-91 信州
(22-22、14-23、24-25、13-21)
※試合の詳細は下記リンクを参照
https://sports.yahoo.co.jp/basket/bleague/b2/game/503912/boxscore

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「誇り」貫き、終戦・レブナイズ

【レブナイズ―信州】第3クオーター、レブナイズはゲインズがダンクを決めて55―62と追い上げる
タイムアップの瞬間まで誰もがあきらめずに走り続けた。力及ばず敗れたが「最後まで闘い抜いた選手たちを誇りに思う」とフェルナンド・カレロ・ヒルヘッドコーチ(HC)は胸を張って言い切った。
前日の負傷でマットが欠場。エニス、兒玉、駒水…決して万全とはいえない満身創痍のチーム状態だったが、今季磨き上げてきた守備からの速攻、全員でタイムシェアしながら、それぞれの役割を果たす全員バスケットを元B1の信州相手に貫いた。ファストブレイクからの得点16―2という数字がその一旦を物語る。

しかし勝負は非常だ。マット不在のインサイドを相手は徹底して突いてきた。リバウンドは35―52と大きく差がついた。オフェンスリバウンド(OR)を19とられ、セカンドチャンスで25得点許した。
足を使い、人数をかけてインサイドを止めた場面は何度もあったが、ORをとられ、リバウンドショットを決められ、あるいは外に回されて3ポイントを決められる。この悪循環を覆すエネルギーは残っていなかった。
8年ぶりに挑んだB2の世界。B3からやってきた1年目のチームとしての謙虚さは持ちつつも「チャレンジャーの気持ち」(武藤修平主将)で挑んだ。
福岡、福井に開幕4連勝と絶好のスタート。昨季から取り組んできたカレロHCのバスケットに、211㎝のマットの加入で高さの不利が解消され、日々成長を続けた。終盤はマット不在で大健闘したアウエー福岡戦や、AJ、エニス、兒玉、駒水が欠場しても勝利したレギュラーシーズン最終戦の神戸戦ように、特定の誰かに頼らない全員バスケットの進化を示した。「ハードワークして最後まで諦めずに突き進み、全てを出し切って戦ったので満足していると言い切っていいシーズンだった」とアンソニー・ゲインズ・ジュニアは今季を総括した。
「過去に来た時と今の鹿児島の雰囲気は全く違う。組織としてブースターと共に大きな成長を遂げている」とカレロHCは言う。西原商会アリーナでも、県体育館でもホームゲームはフルハウス、最多動員を更新し、多くの県民が注目し、鹿児島になくてはならない存在へとなりつつある。

この流れを来季以降も止めてはならない。現有戦力で力を尽くして敗れた試合だったが、武藤主将は「まだまだやれる力は持っていた。悔しい気持ちが強い」と言う。その矜持がレブナイズをさらに前進させるエナジーになる。